木のはなし

快適に感じる木の環境

快適な住まい 住宅の構造材や部材以外にも、居住空間の中で木はいろいろなところで使われています。 また、最近ではたくさんの人が集まるコミュニケーションの場を演出する木の施設が注目されています。
 日本人の歴史をみると木をうまく利用し、長くつきあってきたことが分かります。その長い経験が現代にも生かされ「やはり日本人は木の建物」という声も多く聞かれます。
 「落ち着きのある」「すごしやすい」、快適性の高い生活・住環境づくりに木が役立てられています。これは日本人に限らず、老若男女を問わず、人類共通かもしれません。そうした快適性には科学的にはどのような背景があるのでしょうか。ちょっと知っていれば、より快適な日常空間が得られます。

あたたかみを感じる素材です

 風呂場では、ひんやりしたコンクリートやタイルに触れないようによく木製のスノコを使います。コンクリートなどは木材に比べ熱の伝導性が高く、室温が低くなると急激に体温を奪うからです。温度や熱の変化が伝わりにくい木材は、直接足や手が触れる場所に使えば快適性も向上します。

光に有害なものと、そうでないものがあります

 紫外線は私たちの身体に悪い影響を与えることがあり、海や雪山ではこの有害な紫外線から目を守るためにサングラスをかけて目を保護します。
 木材は、波長の短い光・紫外線を良く吸収する一方、「温かみ」を感じさせる波長の長い光・赤外線を反射し、まぶしさを抑えます。このため木の施設には“心地よさ”があり、人が集まり、憩うのです。

心地よく聞こえる音にコントロールしてくれます

 木材は音を適度に吸収して、心地よく感じる音の範囲に調整してくれます。木材を使った部屋は「音がいつまでも響かず適度に反射する」ので音が聞き易いといわれます。

財団法人日本木材総合情報センター”人と環境にやさしい木のはなし”より